占室輪の日記帳

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閃光

普通の声でなく呼ばれ茫然とした、声がいつもの声でなかった。輪々華の周囲に部屋中一面に否、四方壁にも光の球が躍り回っていた。何故このおびただしい数の光の集団が来たのか解らず為す術も、無かった。

その辺の霊能者と一線を画する存在だと理解は、していた積もりだ。真の理解が追い付いていなかった。ここ迄神霊を喚べるとなると近くにいるのも苦しい。心拍が跳ね上がった。

輪々華は無意識でこの世ならぬものを喚んでいた、その時の記憶を彼女は全て残していまい。幼児化して戯れている状態、普通の状態でない。心底ぞわりとした。ここでこのまま連れて行かれるとも一瞬よぎった。

一頻り笑ったり飛び回った後に座り込み、手を床に強く打ち付け節を取り出したので止めさせた。琉球,メキシコ,バリ島等で見られる巫女の所作だった。神を喚ぶ際にやる。これ以上を喚んだら精神がやられ廃人の様になるか、脳がやられて植物状態になるかいずれかであろう。光がシャワーの様に降る中で止めさせた。止めさせた事で例えば神霊への不敬罪の如く、扱われるかも知れないが知った事でない。手の色が一気に赤く変わっていたが痛みを感じていない様だった。

正気が戻って写真を撮ったり話したりし出したのは光が、粗方遠ざかってからである。「手が痛い」と言い出したのはかなり後、ここで強調するが俺様はその後に湿布を買いに走っている。手は夜にまだ痛いとの事であった。

たこの状態になられたらと危惧し「ところで結婚しませんか」とは言ってあります。「接続詞の遣い方がよくわからない。どっこから話題変わった?」が答え。「お互い既婚者ですよ」が次の答えである。こちらは離婚確定ですがね。

彼女といると普段視えないもの迄が視える。天然LSDである。

二人でいたから光の現象が起きたと、彼女は言う。

光の映り込んだ写真は希少であるので、保管されたい方々は保管されたし。