冬
あと一歩です。
《苗字が変わるだけ》との諦念の言葉あり。長く長く恐ろしく永い道程でした。全て思い返すと時間の無駄ですので省きます。
紆余曲折どころの話ではない。
待てば海路の日和有り、とは言うものの何もせずにいたのではない。
これら苦労苦心辛酸を想像だにせず寝こけているのが、化け猫である。1日18時間は寝る勢い。
寝ても覚めても心ここに在らず。
偶々この世界に来ているだけの人と、土曜にも瀧が言っていた。
同じ事を14、15才で気付いていた。これ迄2度、目の前からまるで命ごと消えた様だと認識している。
16才の冬 20才の冬。
冬はその理由で好きでない。今年からは一緒に過ごせる、冬を嫌わずに済むであろう。